ダウ理論(トレンド)を理解すると、相場の方向がわかると同時に、サポートとレジスタンスが見えるようになる。
つまり、前回の谷(安値)がサポートであり、前回の山(高値)がレジスタンスである。この現象は、次のことを示している。
- その安値には、売り手を上回る買い手がいたこと
- その高値には、買い手を上回る売り手がいたこと
そして、上昇トレンドにおけるサポートが破られる、ということは、相場がトレンド転換した可能性を認知できるということになるし、下降トレンドであれば、レジスタンスが破られることによって、同様にトレンド転換の可能性を認知することが可能となる。
また、ダウ理論の方で説明した「トレンドは転換の明白なシグナルが出るまで継続する」の例に則していうと、上昇トレンドにおいて前回のレジスタンスを破れない(=高値更新失敗)ということは、その上昇トレンドが終焉した可能性を示唆していることになる。これは、図示すると、チャートパターンのWトップのケースである。
また、下降トレンドについては、Wボトムが終焉の可能性を示すチャートパターンとなる。
レジサポ(サポレジ)転換
サポートとレジスタンスというトピックにおいて、もうひとつ外すことのできないトピックとして、「レジサポ(サポレジ)転換」がある。
これは、プライスアクションに言う、「ダブルの圧力」が働くことをその理由としている。つまり、上昇トレンドの例でいうと、前回高値付近で売った投資家の撤退や損切注文(①)と上昇トレンドに乗ってくる投資家の注文(②)のダブルの圧力によって、相場に偏りが生まれ、大きく値が走ることになる。